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FTとは、不妊治療のうち、卵管が狭くなったり詰まったりして、卵子や精子が卵管を通ることができない「卵管性不妊症」の患者さんを対象にした内視鏡治療のひとつです。カテーテルと呼ばれる細い管を膣から子宮、そして卵管入口まで挿入し、カテーテルに内蔵されたバルーンを卵管内で押し進めることで詰まった卵管を拡げる治療法です。
メスなどによる切開を行うことなくカテーテルを挿入するため身体への負担が少ないのはもちろん、治療時間も30分程なので外来での治療が可能です。また、治療と同時に、内視鏡(卵管鏡)で卵管内の状態を確認することもできます。このFTは保険が適応されています。
*Falloposcopic Tuboplasty
●日帰りでの治療が可能
●基本的に1回の治療で済むことが多い
●身体への負担が少ない
●自然妊娠の可能性が高まる
●健康保険が適用されている
前述しましたように、FTは外来での治療が可能ですので入院は不要です。
ただし、子宮、卵巣、卵管周囲などに問題がある際はFTと腹腔鏡下手術を同時に行うこともあり、この場合は入院が必要になることもあります。かかりつけの先生とよく相談のうえ、治療をすすめてください。
FT(卵管鏡下卵管形成術) | 開腹の卵管形成手術 | ||
FTを単独で行う場合 | FTと腹腔鏡下手術を 同時に行う場合 | ||
手術の時間 | 約30分 | 2~4時間 | 3~8時間 |
手術後の痛み | ほとんどない | 少ない | ある |
手術後の傷跡 | ない | 小さな傷が 2~4カ所 | 約7~15cmの傷跡 |
手術後の入院日数 | 当日帰宅 | 約2~5日 | 約5~14日 |
監修:IVF大阪クリニック 院長 福田愛作 先生
事前検査などで、この手術を受けられないと判断されることもあります。